カイロスの沈黙
- satohsou
- 4月18日
- 読了時間: 1分
更新日:4月20日

言葉の手前にある
ほのかなひかり
記憶よりも古い
やさしさの気配
ただあるものとして
ただ ひらいている
名もなく 輪郭もなく
時の流れを手放して
世界とひとつになる
満ちて やすらいでいる
どこにも向かわずとも
すべてはここにある
これは 時計に刻まれない
神の呼吸の間(ま)
葉が揺れる
光が降る
風がひとつの音をつれて通りすぎる
静けさの奥で
何も求めず
何も拒まず
すでに 祝福されている
慈しみが
名もなく ただ ここに