今日の世界にあふれるもの

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今日はクリスマスイブ。

こんな状態だけれども、世界はきっと、キスとハグで溢れている。


オランダで暮らし始めてそんなことを感じるようになりました。

日本人には馴染みがないけれど、私たちもきっと、色々な方法で伝えようとしているのだと思います。


「あなたのことを大切に思っているよ」



私たちが伝えたいのは、結局そんなことじゃないかと思うんです。



「わたしは大切な存在なのかな」



私たちが知りたいのは、結局そんなことじゃないかと思うんです。



「大切に思っているよ」と言葉にするのは少し照れくさいかもしれません。


言われた方もなんだか照れくさくて、何と答えていいか分からないかもしれません。


そこにあるギフト



今でも忘れられない人がいます。


会ったのはもう7年以上も前。


彼女は、銀色に近い髪の毛の、おばあちゃんのコーチでした。


通訳を介してでしたが、彼女が本当に深く、聴き耳を立てていることが伝わってきました。



彼女がどんな質問をしたかは覚えていません。



ただ静かに、耳を澄ます。


ともにいる。



そうして、大切なものに出会う時間が生まれていました。



対話を終えて、彼女が言いました。



「話を聴いてもらうことは、ギフトです。

 話を聴かせてもらうこともまた、ギフトなのです」



たぶん、そのときから、ずっと思っています。



大切な人の話をゆっくり静かに聴いて毎日を過ごしていきたいなって。



「聴く」という贈りもので世界をいっぱいにしたいなって。



そのプロセスで何かに気づくかもしれない。

何かが変わるかもしれない。

何かが花開くかもしれない。



でも実際のところ、何も起こらなくてもいいって思っています。



聴くこと、聴かれることそのものがギフトだから。



「あなたのことを大切に思っているよ」って伝えること、

「ああ、わたしは大切な存在なんだ」って知ることが、

何よりのギフトだから。

贈りものをあなたに



大切な人に贈りものをしたいなって思っているならば、


その人の話をいつもより少しだけゆっくり、


少しだけ静かに、聴いてみませんか。



あなたはいつでもどこでも、何より素敵な贈りものをすることができて

あなたはいつでもどこでも、何より素敵な贈りものを受け取ることができる

そんなことを私はずっと信じています。




今年、大切な時間にご一緒してきたあなたに。

来年、大切な時間にご一緒するあなたに。

そして、これから出会うあなたに。


言葉では表現しきれない、愛と感謝を込めて

2020.12.24 Den Haag  awai   佐藤 草