変わりゆく世界とどう向き合えばいいのか。

それは、「世界の変化に対して様々な反応が起こる自分自身とどう向き合えばいいのか」ということでもあります。

向き合うことはときに苦しい。

できれば向き合いたいくない。

だから私たちは普段、多くのことに向き合わないまま過ごしています。


でも、いつかは向き合わなければならない。

向き合わなければ、何度も同じ苦しさと出会うことになるのだから。


しっかりと向き合ったものは、自分の一部となり、力となります。

「敵」だと思っていたものが、とても愛おしい存在だと分かったとき、わたしたちは、これまでよりもひとまわり、強く、優しくなれるのです。


私は今、Diamond Approach という、精神修養のプログラムに参加しています。

2月に始まったオンラインコースでしたが、そのときはまさか世界がこんなことになるとは思っていませんでした。

でも、こんなときだからこそ、世界中の人が、自分自身の内面に向き合う取り組みに参加して良かったと思っています。


3月末に開催されたオンラインでの質問会では、NYに住む80代の女性が今感じている不安や苦しみについて話してくれました。

途中で、机に置かれたのであろうスマートフォンのカメラには、家の天井が映し出されていました。そして、再びカメラが女性を映し出したとき、彼女は目を真っ赤にしていました。

Thank you.

そう言って、彼女は自分の質問に対して自分自身で向き合う時間を終えました。

彼女の苦しみがどのくらい和らいだかは分かりません。

でもそうやって、向き合っていくしかないのです。


何度も何度も。


これまで生きてきた中で積み重ねてきたこと。

見て見ぬ振りをしてきたこと。

今ここに起こっていること。

全てが今、現れている。

そんな風に感じています。



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世界各国から400人近くの人が参加しているこのプログラムですが、オンラインのコミュニティに参加している人を見る限り、日本人は私だけのようだということもあり、現在のように世界が混乱の中にあるときにどのように自分自身と向き合っていけばよいかについて、私が学んでいることをお伝えできればと思っています。


自分自身と向き合う取り組みは、数多くありますが、インテグラル理論で言う統合的実践、もしくは天下司朗さんの言うところの実存的変容に取り組みたい方、他者の心の成長を支援していきたい方にとって、少しでも参考や後押しになれば幸いです。
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今回は

統合的実践(Integral Practice)の一つであるDiamond Approach(ダイヤモンドアプローチ)のオンラインコースのモジュール3の実践内容をご紹介します。

<こんな方に>
・自分自身の「在り方」自体を成長・深化させていきたい方
・経営者として、プロフェッショナルとして「器」を成長させていきたい方
・自分自身の意識を成長させることや感性の発揮に取り組んでいる方
・スキルの習得では乗り越えられない壁にぶつかっている方
・認知能力や内省能力を成長させていきたい方
・インテグラル理論を学び、統合的実践にさらに取り組んでいきたい方
・Diamond Approach に興味があるけれど、日本語での情報が少なくて困っている方取り組んでいきたい方
・Diamond Approach に興味があるけれど、日本語での情報が少なくて困っている方

1. Diamond Approach の概要と前回の内容の振り返り

Diamond Approachは精神修養のプログラムです。

ダイヤモンドアプローチに関する書籍『The Diamond Approach: An Introduction to the Teachings of A. H. Almaas by John Davis』にはインテグラル理論の提唱者であるケン・ウィルバーからの推薦文も紹介されています。

I myself can recommend the Diamond Approach as probably the most balanced of the widely available spiritual psychologies/therapies.
-Ken Wilber

2020年2月から始まったオンラインコースは、10ヶ月間に渡り、毎月テーマに沿った瞑想と実践を行なっていきます。

オンラインコースの概要はこちら▼

4月に行われているモジュール3のテーマは「Red Dragon」

自分の中にある真の強さに目覚めることに取り組んでいます。

モジュール3の瞑想と講義はこちら▼

2. あなたを怖がらせているものは何か、あなたを怒らせているものは何か 繰り返し問いかける

モジュール2に続き、モジュール3でも、Repeationg Question の取り組みが紹介されました。

モジュール2のRepeating Question はこちら▼

Repeating Question とは、「同じ質問を何度も繰り返し、その質問に対して、毎回浮かんできたことを言葉にする」というものです。

Red Dragon での3つの質問はこちら▼

<Repeating Questionsの内容>
①Tell me something happening in the world that frightens you.
②Tell me something happening in the world that gets you angry.
③Tell me a way you experience your expansive strength.


<日本語の意訳>
①世界に起こっていることであなたを怖らがせていることを教えてください。
②世界に起こっていることであなたを怒らせていることを教えてください。
③あなたの雄大な強さを体験する方法を教えてください。

<Repeating Questionsの方法>
やり方①:2人組で
質問をする人を決める。質問をする人は、相手が答える間、証人として静かに聞き続ける。質問をし、相手が答えたら、「Thank you」と言って、また質問を繰り返す。①と②は、それぞれ10分間続け、10分経ったら役割を交代する。③は、15分間、交互に質問し、交互に答える。
①A(10分)→①B(10分)→②A(10分)→②B(10分)→③A→B→A→B(全部で15分)と順番に進んでいく。

やり方②:1人で(音声ガイドを利用)

オンラインで共有されたガイドをもとに、それぞれの質問に10分間ずつ答え続ける。質問のあと10秒ほど間があり、Thank you の返答があり、また同じ質問が繰り返される。

<Red Dragon のRepeating Questionsのポイント>
・「真の強さ」を学ぶには、自分の強さや広さ、か強くを感じるために、それらにアクセスし、感じる必要がある。
・繰り返しの質問に対して、質問者は目を覚まし、そこに存在し続け、毎回、それが初めてのように尋ねる。
・回答者は自分の反応について考えずに、出てきたことをそのまま答える。
・恐れや怒りの感情から自由になることを期待しない。
・自分が今どこにいるか(何を感じているか)を尊重する。
・誠実さとオープンさで、恐れと怒りの経験を探る。

<Red Dragon のRepeating Questions を後押しする質問>
・現在、恐れや怒りをの感情がある場所はどこですか?
・そこにある、強さの熱や勇気の感覚を感じますか?
・勇気や大胆さを制限しているもの、真の強さにつながることを邪魔しているものは何ですか?

3. 心に静けさを、想いに強さを

私はオンラインで共有されているガイドを使って、この取り組みを行いました。

恐れや怒り。

私にとってそれは普段、どちらかというと縁遠いものに思います。

それはきっと、これまで瞑想の修行(ヴィパッサナー瞑想)に行ったり、自分自身の心に向き合う取り組みをしてきたということもあるでしょう。


でも本当にそうだろうか。


何度も質問を聞いているうちに、本当は声をあげたがっている恐れや怒りがあることに気づきました。

自分の中にあるのは静けさだけではないということに気づきました。

でも、それは、自分の想いであり、強さ。

誰かを攻撃するためでも、自分を守るためでもない。


世界に立ち続ける強さ。


恐れや怒りの根底には真の強さがある。


だから、強く、強く感じてみよう。



前回紹介された、ボレロをかけての音楽瞑想とともに、真の強さを感じる取り組みを続けようと思います。

▼参考書籍▼