以前、ドイツの混浴サウナでの体験をシェアしたところ、予想外の反響をいただき、調子に乗ってオランダのサウナについても書くことにしました。

今回は、2020年の年明けに行ったオランダのサウナでの発見(覚えておきたいサウナのお作法)についてご紹介します。本当は教えたくない、オランダ滞在の際おすすめの初心者にも安心のサウナと、オランダやドイツならではのサウナを楽しみたい方におすすめの場所、計3ヶ所も書いていきます。

ドイツやオランダの混浴サウナに興味があるけれど、最低限押させて置くべきお作法を知りたいという方、オランダやドイツに滞在した際にサウナに行ってみたいと思っている方にご活用いただけると嬉しいです。

1. サウナで分からないことがあったら、気兼ねなく聞いて大丈夫

前回(混浴はあたりまえ!?ドイツのサウナで「常識」をアップデートする​)、ドイツ式サウナに入るときに覚えておきたいルール(だとドイツ人の様子を見て感じたもの)についてご紹介しました。

<サウナとサウナに併設されたプールのルール>
・サウナの扉はきっちり閉める:日本でもあたりまえのことだけど、「扉が閉まっていない」ことに敏感な人が多い。
・サウナでは足の下にもタオルを敷く:お尻の下だけでなく足の下までタオルを敷くため大判のバスタオルがおすすめ。
・はしゃがない・(本気で)泳がない:泳ぐためのプールは別にある。温泉とサウナはおとながゆったり楽しむ場所。

日本人としては「間違ったことをしてしまったらどうしよう」と、その場での「お作法」が気になるところですが、ドイツやオランダでは、分からないことは聞けば周りの人が教えてくれます。気になることやリクエストなどがあればハッキリ教えてくれます。

特にオランダは様々な人種や背景の人たちが集う国。「暗黙のうちに分かってね」なんてことはなく、「言葉で明確にやりとりをする」のが当たり前なので、分からないことを人に聞くことは恥ずかしいことでも何でもありません。

私は今まで、電車の中でオランダ語のアナウンスが分からなくて隣の人に内容を聞いたことが何度もありますが、今のところ一度も嫌な顔をされたことはないです。

オランダの混浴サウナでも、サウナに入ると、そこにいる人と目を合わせたり、声を出して挨拶をすることが普通にありました。サウナの中でベラベラ話すのは日本と同じくマナー違反のようですが、分からないことは聞いてみれば大丈夫という姿勢でトライしてみるのがいいのではと思います。

2. そんな中でも聞きづらいあのこと

もともと大抵のことは「なんとかなるや」「聞けば大丈夫」と思える私ですが、さすがの私も、サウナに初めていくときに「聞きたいけど聞きづらい」「あらかじめ知っておきたい」と思ったことがありました。

それが、アンダーヘアー問題。問題というとナンですが…。

「○○(国の名前)では、アンダーヘアーを処理するのが一般的らしい」みたいな情報って、目にしたことないですか?

私も、「何やら国によって事情が違うらしい」ということは気づけば知識として知っていましたが、ドイツで初めてサウナに行くとなったときに一番真剣に悩んだのが「アンダーヘアーは処理をしていくべきか」ということでした。大抵のことはその場で周りに合わせることはできるけど、さすがにその場で、「あらま!」みたいなことがあったらなんだか気まずいなあなんて思ったりして。

というわけで、ドイツではどうやら、衛生面から男女限らずアンダーヘアーは処理していることが多いらしいというネット情報を元に、「郷に入っては郷に従え」と、準備をし、はじめてのドイツサウナに向かったのでした。

3. 体型も肌の色も全然違うけれど、そこだけは共通!?

ドイツで数回、オランダでも数回サウナに行き、2020年の年初めにもサウナに行った中で改めて感じたのは、「みんな、体型も肌の色もぜーんぜん違うけれど、どうやらアンダーヘアーを処理してることは共通なようだ」ということです。

「どうやら…ようだ」と、表現が曖昧ですが、さすがにひとりひとりの股間をまじまじと見るわけにはいかないので…。

もしかすると、体毛の色や質が違うので、「あまり見えないだけ」ということもあるかもしれませんが、それにしても、あまり「もやもやした感じ」はないように思います。

そもそもあまりどこの毛もハッキリ見えなさそうなのでなんとも言えませんが、「すね毛などの他の場所の毛は気にしなくていいけれど、サウナでは、アンダーヘアーだけは処理するのがエチケット」なような気がしています。

考え方や生き方に多様性がある中でも、オランダでは「他人の自由や選択を奪わない」という考え方はあるようなので、そんな感じで、「最低限の衛生的な基準は守る」ということなのかもしれません。「共通」に見える基準も、やはり「所変われば」だなあと実感しています。日本は、「見えるところは処理、見えないところは隠す」なのでしょうかね…。

調べてみるとアンダーヘアーのスタイルにも色々あるようですが、とりあえずまるっと剃っていくのが「郷に従いたい」日本人としては安心のではと思います。(男性はまあ、他の場所の毛との境目も曖昧でしょうし、「可能な範囲で」「短めに」という感じでいいのではと思います)

そんなわけで、繰り返しになりますが、ドイツ・オランダのサウナのお作法的なものとして知っておきたいのは「アンダーヘアーの処理」でございました。それさえしていれば大丈夫と自信を持って、ぜひ欧州にいらしたときは混浴サウナにチャレンジしてみてください。

4. 本当は教えたくない、おすすめサウナ3選

最後に、今後、オランダやドイツにいらっしゃる方に、おすすめのサウナをこっそりお知らせします。なぜ、こっそりかというと、「なんだかんだ、サウナで日本人に会うのは恥ずかしい」という気持ちがまだ私自身にあるからです。「えいや!」と飛び込んで入るけれど、何でしょうかね、この気持ち。あと10年くらいしたら、そのあたりも達観できるような気がしています。

①アムステルダムにビジネスでいらした方・初心者の方におすすめのサウナ
Wellness Leiden 

利便性:★★★★
サウナの数:★★
景色・開放感:★★★

アムステルダム市内にもサウナはたくさんあるようですが、私がおすすめなのはLeiden(ライデン)という街にあるサウナです。

ライデンはアムステルダム中央駅から電車で40分ほど、スキポール空港からは電車で15分ほどのところにある街です。水路に囲まれた歴史的かつ典型的なオランダの街でこじんまりとしていてアムステルダムよりも随分と落ち着いた雰囲気です。半日あれば街中を観光できるくらいで、オランダらしさをゆったり感じたい方におすすめです。ライデン大学はオランダ最古の大学(1775年設立)で、日本語学科もあり、日本と関わりも深いことから、ライデンには日本人もたくさん住んでいます。

おすすめポイント
・駅の横のビルに入っているので利便性が高い・行きやすい
・ビジネスホテルが併設、ビジネスイベントがよく開催されている RAI Amsterdam という施設まで40分ほどで行けて、アムステルダム市内に比べて宿泊費はお手頃(ビジネス+プチ観光をしたいという方におすすめ、しかしここのホテルはオランダらしさはほとんどなく部屋が寒め・お部屋のシャワーの温度が不安定なので個人的にはあまりおすすめではありません)
・ホテルに宿泊しているとサウナが割引になる
・オランダでは珍しい高めのビルの上層階(日本式の11階?)にあるので、サウナやプールからの見晴らしがいい 西向きの大きな窓があり、夕日がキレイに見えることも

②日本とは違う開放感を感じたい方・中級者の方におすすめのサウナ
Centre du Lac – Sauna en Beautycentrum
利便性:★★
サウナの数:★★★
景色・開放感:★★★★

こちらは、ちょっと(割と)不便な場所にあるけれど、気持ちが良かったサウナです。①でご紹介したライデンのサウナは、ビルの中にあり、一部エリアでしか外の空気に触れることはできません。しかし、こちらのサウナでは、広いお庭のような敷地の中にいくつかのサウナがあり、冷たい空気の中を移動する、「屋外サウナならではの感覚」を味わうことができます。アムステルダム近郊でも、このように、電車やバスを乗り継いで行ける場所に、屋外のサウナが楽しめる場所があるのではと思います。

おすすめポイント
・いくつかのサウナとプールの一部が屋外にあり、新鮮な空気や開放感を味わうことができる
・熱め(38度くらい)の温度の湯船がある(他のサウナでは今のところあまりあたたかい湯船があるところはありませんでした)
・サウナの種類は都市型のものより多い
・人が少ない

③自然の中での開放感を感じたい方・車移動ができる方におすすめのサウナ
Obermain Therme(ドイツ)

利便性:★
サウナの数:★★★★★
景色・開放感:★★★★★

こちらは、ドイツにいるときに何度も訪れたサウナです。当時住んでいたフランクフルトから車で片道3時間くらいかかるけれど、「日本人に合わなさそう」という理由から行ってみたところ、とても環境が良くお気に入りの場所になりました。鉄道で行けないこともないようですが、帰り道に身体が冷えることを考えると、車がないときついかもしれません。ホテルも併設されているのでゆったり滞在するのもいいかも。(ドイツ語では「バーデン」が「温泉」という意味で、「バーデン」がつく街にはだいたい温泉があるようです。バーデンバーデンは温泉の街として有名ですね!)

おすすめポイント
・自然に囲まれていてとにかく気持ちがいい
・サウナの数が多い、屋外にサウナが点在していて移動も気持ちがいい
・施設が広い
・水着着用のプールエリアもあるので、「まずはプールから」という方も利用しやすい(プールエリアの方が平均年齢が若め)
・サウナエリア(水着着用なし)のプールの一角がバーになっていてお酒が飲める(裸の人々がカクテルなどを飲んでいる様子は、映画の世界みたい。他のサウナもバスローブのまま利用できるレストランが併設されていますが、ここのバーの「異次元感」はピカイチです)
・屋外プールに妖艶な照明があり、夜に入るとなんだか楽しい
・「あー、人間は、自然の中では裸なのが自然なんだなー」ってことが実感できる

5. 混浴サウナで得るもの

と、色々書いてきましたが、改めてなぜ私がドイツやオランダの混浴サウナについてこんなに熱く語るかというと、「自分が思っている常識が打ち砕かれる格好の場」だからです。

もちろん、「うしし」的な下心から行くというのも人間として自然なことだと思います。でもそれだけではもったいない。自分が普段、常識や当たり前だと思っていることが、いかに身を置く社会に規定されているか、これまでの経験で形作られているかということを実感しつつ、心身と思考を心地よく解放して、意識の枠組みをゆらゆら揺さぶられる感覚って最高だなって思っています。

というわけで、ドイツやオランダにいらした際にはぜひ、混浴サウナでゆらゆら体験をしていただければと思います。実際に行かれたときはぜひご感想を聞かせてくださいね!