923. フローニンゲン大学レーワルデンキャンパスに音声工学のコースが新設されるということを知って

先週の日記を読み返し、アップしようとしていたところから、随分とネットと思考のサーフィンをしていた。

きっかけは、フローニンゲン大学のレーワルデンキャンパスで新たに音声工学を専攻とする1年間の修士のコースが設立されるということを知ったことだった。オランダで唯一のコースということだが、デジタルの音声技術が発展と活用の途上にあることを考えるとこの領域の専門家は今後、様々な活躍のフィールドがありそうだ。

エンジニア寄りの内容のようだが、音声学や言語学も関連しているということでとりあえず来週開催されるオンラインでの説明会に予約をしてみた。この領域において関心があるのは、「音声を通じたコミュニケーションとはどうものか」ということだ。テキストと音声、もしくは動画と音声のみでは明らかにやりとりされるものの質感を実感しており、例えばインテグラル理論のレンズを使うとその質的差異について説明ができるのだが(そしてそれが書籍としてまとめたいテーマでもあるのだが)それを科学的に説明することはできないだろうかということはずっと考えてきた。科学は世界の表現の仕方の一つだが、こと合理的に物事を考え説得力を持たせるという観点においては強い力を持っている。

コミュニケーションについて、コーチングをはじめとした「スキル」については学び深める機会があるが、コミュニケーションそのものについての認識を深める機会というのはなかなかないと感じる。あっても、「コミュニケーションについては実際にコミュニケーションを通して学ぶ」という考え方が非常に強いように感じる。それは確かにそうだ。座学だけでは車の運転ができるようになるわけではないように、コミュニケーションはコミュニケーションを通じて学び深めることができる。一般の人はそれでもいいかもしれない。しかし、コミュニケーションについて教える側はもっとそのメカニズムについて知っておいても良いのではないかと思う。メカニズムや前提を知っているからこそ、体験から学ぶ人を力強く後押しすることができるのだ。

これは私自身の経験から来るバイアスがかなり強く反映されているが、少なくとも、体験をベースにしているとしてもそれを深め、自分なりの理論体系をつくるというのは専門家として必要なことだろう。`


できれば数年以内、現実的なところで言うと3年から5年以内に一旦オランダで、関心の深い領域で1年間の修士プログラムに参加をしたい。現在更新の申請をしている個人事業主のビザは、無事更新されたら次は5年分がもらえることになる。その後も5年ごとに更新をすることができるが、5年ごとの更新の煩雑さやその他諸々なことを考えると次の5年の間にオランダおよびEUの永住権を取得するのが望ましくそのためにはオランダ語のレベルを一定以上にするか、オランダで高等教育(大学院教育)を受けることが必要になる。どちらも簡単なことではないが、中期的な時間の投資という意味で考えると、1年くらいしっかり英語を勉強して、大学院に通うというのが投資対効果が高いだろう。本当に永住するとなるとオランダ語も学びたいが、それは優先順位が高いことではない。`


以前、フローニンゲンに住む友人から今は大学院のプログラムもオンラインで参加できるものが多く実際に現地に行くのは数週間のスクーリングの際のみという形もあるということを教えてもらったので、オランダで永住権を得た後はそういった方法で他国の大学院で学ぶということもいいかもしれない。できれば、身体性やアートと意識の関係を深めるような研究を行いたいが、それについて私が書けるのはまだこのくらいのざっくりとしたイメージなので、具体的なことを深めていくためにもう少し時間がかかるだろう。

今日、プロジェクトを共にしているチームの仲間とのミーティングに参加したが、改めて今後、「自分が関わる意義」を強く感じるものにだけ参加をしていこうということを感じた。現在の取り組みはその意義を強く感じるものではあるが、今後きっといろいろな広がりも出てくるだろう。その一つ一つに、惰性にならず関わりの質感を確かめたい。「報酬のために取り組む」ということはもうないのだと実感するし、一方で、まだ世界に届けきれていないものがたくさんあり、学びと実践を深めてそれを還元していくという流れはもっと大きく作り出したいという感覚がある。絞るところと広げるところ。そのバランスをうまくとっていきたい。

気づけばオランダのクリスマスにあたる(と言っていいのだろうか)126日まで2週間ほどとなった。例年ならシンタクラースが船でスペインからハーグの海に到着しているはずだが、今年はどうなっているのだろう。2020.11.20 Fri 19:36 Den Haag