845. 朝の意識の中に浮かび上がってきた言葉

7時すぎ、空が明るくなっている。今日も随分と長いこと、リアルな質感を伴った夢を見ていたように思うが、その内容はすでに霧の向こうに消えてしまった。

ただ、今、うすぼんやりと残る感覚を味わってみると「率直さ」という言葉が出てきた。

率直であるということは、ただ単に思い浮かんだことをストレートに言葉にするということではない。仏語に「身口意」という言葉があるが、思っていること(意)と言葉にすること(口)と為すこと(身)がちぐはぐになると、心が望まない現実が立ち現れることになる。(言葉と行動が引き寄せた現実ではあるのだが。)

お互いに清々しくあれるような率直さというのは、心とつながった言葉であり、行動とも一致している。これは意外と難しい。何せ私たちは普段、自分の心の感じていることにとても鈍感になっている。ストレスの多い環境ではそちらの方が都合がいいし、何より、自分ではなく他者の心、もしくは「空気」のようなものを読むのに忙しい。

こうして書いている間に今度は「その思考習慣はあなたをどのくらい幸せにしていますか?」という問いが湧いてきた。

コミュニケーションもそうだが、思考も私たちは普段自分が一体となっている習慣にはなかなか気づくことができない。そしてその習慣の多くは親や学校、職場など、生まれ育った環境、長く身を置く環境に無意識に影響を受けている。

仮に、自分が「正しい」という前提に立脚していると、もし違ったコミュニケーションの方法や思考の方法に出会ったとしても、その違いがどんな前提や考え方、人間哲学の違いから来ているかに気づくことは難しいだろう。

人間哲学や心理学を深く探究し先達たちというのは無数に存在する。かつては今よりももっと、人間と向き合い、静かに思考を巡らせる時間があったのだろうか。時代は変われど、人間の真理や根底にあるものはそう多くは変わらない。

「どんな人間観を持って人と向き合うのか」

コーチとして、人と向き合う支援者として、自分自身がこの問いに向き合い続けていきたい。2020.9.10 Thu 7:38 Den Haag