836. 肌寒い朝に見た二つの夢


暗闇の中で目覚め、明けゆく空を眺める。これから半年以上、そんな日々が続くのだろう。

今日は長く夢を見ていた。4時半頃に一度目覚め、再び眠りについたことを覚えているが、そのあとずっと夢を見ていたのだろうか。

覚えている部分における前半は、自分の残虐性のようなものを強く感じる内容だった。どういう流れだったかは忘れたが、私は手帳に書いた予定を消され、ひどく怒っていた。予定を消した男性は私に何か不満があったのだろう。男性の中に溜まっていたものが、予定を消すという形で現れたのだと思う。それに対して怒りの気持ちを強く持った私は「男性を痛めつけてやろう」という気持ちが起こり、それに対して周囲の人たちも賛同をした。そして、私自身は手を下さなかったが、誰かがその男性に危害を加え、スーパーなどにあるアイスクリームを入れておく冷凍ボックスの中に水を張り、その中に体操座りのように体を折りたたんで男性を入れた。それを見つけた私は、彼が確実に亡き者になるようにと、すでに随分縮んでいた彼の身体の上下をひっくり返して頭を下にし、その状態で凍っていくことを願った。

こう書いていても恐ろしい。

普段、夢には残虐なシーンというのはあまり出てこないが、これは昨日、日本にいる仲間たちと『鬼滅の刃』の話をしたからだろうか。鬼滅の刃に出てくる「夢の世界での死が現実世界での目覚め」という言葉に私はいたく感動をしたのだが、仮に夢の世界の登場人物が全て自分だとすると、今、一つの自分が死を迎えようとしているのだろうか。それとも「自分の一部を亡き者にしたがっている自分」がいるのだろうか。

こうして書いていると、ただ恐ろしかった夢が違うものに見えてくる。

後半はクライアントから急遽セッションの依頼があり電話を受けたというあたりからスタートした。実家よりももっと広い、でも家のような場所で家族と過ごしていた私は突然来た依頼に戸惑いながらも家の中で落ち着いて話ができる場所を探した。

母や妹がいるリビングの隣には広い和室があり、その一角で話を聞くことにした。急な依頼だったので何かよっぽど話をして整理をしたいトピックがあったのだろうと思ったが、クライアントは明確な意図や希望を口にしないまま、父親との関係について話始めた。

電話で話をしているはずなのに、途中で私の中には映像が流れ始めた。さながら、結婚式で流れる思い出のビデオのようである。彼は自分が努力して今の職業に就いたことなどを語った。

話を聞く間、私は周囲の音がうるさくなったりして、何度か自分の居場所を変えた。通常のコーチングセッションではおよそありえない環境で話を聞くことにストレスを感じていたが、クライアントが話続けるということもあり、ただただ、話を聞き続けた。

話初めて45分くらい経ったところでクライアントの様子が落ち着いてきたことを感じ、話をしたことの振り返りを促し、50分ほどでセッションを終えた。

結局のところクライアントがなぜ今その話をしたいかについては触れられず釈然としない部分もあったが、「きっと何か必要なことだったんだろう」と感じるとともに、懸命に誰かに何かを伝えようとするクライアントの様子に対して「まっすぐさ」のようなものを感じ、嫌な気はしなかった。2020.9.4 Fri 7:13 Den Haag