620. 静かな庭に巡る時

 

中庭のガーデンハウスの上に、白い花が降り積もっている。その上にさらに、花びらが舞い散る。

よく見ると、梨の木の隣に生えている線の細い木の枝先に黄緑色の葉っぱが生えてきている。地面に咲いている花の種類も変わった。庭の脇の棚伸びた葡萄の蔓の先にも、まるい蕾が姿を現している。

絵画のような世界に、静かに、でも確実に時が巡っている。

金曜、土曜と夜中のセッションが続いたため、土曜、日曜はいつもよりゆっくりと起き出した。コーチングセッションでは私が話す量は僅かであり、一見双方向に闊達なコミュニケーションを交わしているようには見えないのだが、セッション終了後は脳がかなり覚醒していることが分かる。

セッション中はどちらかというとα波に近いゆったりとした脳波の状態だと思うのだが、同時に何かを処理する機能だけは高度に働いているということが予想される。

今朝は割と鮮明に夢を見た。目覚めたときは夢の印象が鮮明だったと言った方がいいだろうか。大学時代に交際していた男性が終始登場していたが、それはホラー映画にも近い、何か気持ち悪さを感じるような内容だった。何かを暗示しているというよりも、感じていることがそのまま現れているようなそのままなのだが、今もそんな感情を持っているというのであれば、それはそれで驚きでもある。

人は生きている間に、様々なものが蓄積されていくのだろうか。

仮にそれらが全て癒されたり、統合されていったらどんな状態になるのだろうか。

自分の5年後の意識状態でさえ想像できない中で、「おばあちゃん」になったときにはどんなことを考えているのか、本当に未知の領域である。

どんどんとこころ穏やかになっていくといいと思うけれど、きっと一筋縄ではいかないのだろう。

2月から参加しているダイヤモンドアプローチのオンラインコースでは、月に1回、世界中からの参加者が集う質問会のようなものがオンラインで開催されているのだが、その中には80歳を過ぎているという人もいる。

特に今のような状況の中だと、それぞれの人が潜在的に持っている不安や恐れが噴出してくるのだろう。人生とはどこまで行っても何かを探求し続けることは終わらないのだということを、参加者の様子から学んでいる。

窓辺に吊るしたチャイムが音を奏でる。

ガーデンハウスの上に積もった花びらが揺れる。

今日も世界に風が吹いている。2020.4.6 Mon 8:31 Den Haag