444. トイレから泡が溢れ出す夢

金曜の朝の日課はゴミ出しだ。キッチンに置いてある、通常のゴミと生ゴミのゴミ箱のゴミをまとめ、家の前の、車道と自転車道の間のスペースに置く。「朝外に出るのも気持ちいいものだな」と、一瞬思う。打ち合わせやセッションなど、双方の都合により決める予定以外で決まった定期の予定というのがないので、この金曜の朝のゴミ出しは唯一、「一週間が経った」ということを教えてくれるものだ。それは、なんだか少しホッとした気持ちをもたらしてくれる。

向かいの家の1階では、今日も女性が一人、パソコンを開いている。ディスプレイから発せられる白い光で、顔の全面がぽんやりと映し出されている。あちらからみると、私も、暗い小部屋で、パソコンのディスプレイの光に照らされているように見えるのだろう。

クワクワクワクワクワと、カモメの鳴き声が聞こえてくる。そういえば、カモメの声を聞くのはなんだか久しぶりな気がする。昨年の冬、カモメは鳴いていただろうか。

今朝の夢だったはずが、もう遠い昔のように感じるけれど、おそらく今朝は、トイレの水が溢れ出す夢を見た。我が家のトイレの水は、ボタンが古いせいか、流すとたまに流れっぱなしになっていることがある。静かな家の中で静かな暮らしをしているので、そうなっても割とすぐに気がつくし、仮に流れっぱなしになっていたとしても構造上、トイレから水が溢れるということはない。しかし夢の中では、水が流れっぱなしになっている音に気づいてトイレまで行くと、便器から水が溢れ出していた。水というか、泡だった。慌てて水を流すボタンを調整しようとすると、上手くいかずに、便器からさらに水と泡が流れ出て、トイレの床が泡でいっぱいになってしまった。焦ってもう一度ボタンを動かすと、やはりまた水と泡が流れ出て、開いていたトイレのドアから廊下まで泡が広がり、廊下の半分ほどが泡でいっぱいになってしまった。その瞬間私は「オーナーのヤンさんはまだしばらくは帰ってこないし、下の階に浸みてしまうほどの量ではないけれど、上の階の住人は明日の朝、出ていくときに泡だらけになった廊下に驚くかもしれない」と考えた。泡は、廊下から寝室の方にまで広がってこようとしており、それに「どうしよう」と焦る気持ちを抱えていた。

空は青白くなり、向かいの家の煙突の形をした通気口からは灰色がかった煙が立ち上っている。今日は金曜日だ。今日、いや、明日で、色々なものが一区切りし、気持ちが楽になればいいなあと思っている。2019.11.8 Fri 7:31 Den Haag