*声と言葉についてのYouTubeチャンネル「五音十音(ごおんとおん) -心につながる声の咲くとき-」をはじめました。【より良い影響力を発揮したい方ための統合的ボイスワーク】についてご紹介しています。

363. ハーグの自宅に戻って

大量に開いているワードのウィンドウを一つ一つ閉じ、やっと、最新のデータが残った一つのファイルだけになった。昨晩、iPadを充電するためにパソコンにiPadをつないでいたが、どうやらそれによって夜中にパソコンの電源が落ち、それまでに自動保存されていたファイルが、再起動と同時に開いていたようだ。たくさんのウィンドウが開いているというのはどうも気持ちが悪い。身の回りと同じく、パソコンの中もできるだけシンプルに、そのときそのとき、一つのものだけと向き合っていたい。

久しぶりに見る庭は、オーナーのヤンさんが手入れをしたこともあり、随分風通しが良さそうになっている。風通しが良さそうというか、むしろ、以前に比べると「スッカスカ」という感じだ。葉を茂らせ花を咲かせていた紫陽花は、見る影もないくらい根元から切られている。一方で、何の植物かは分からないが、小さな葉が残されているものもある。ヤンさんはどうやって残すものとそうでないものを決めているのだろうか。多くの葉が落とされた葡萄の蔓に、一部残っている葉は黄色がかった色になり始めている。ほどなくして枯れていくのだろう。庭の中央に伸びる大きな木の葉も、一部が朱に染まっている。

そういえば、ここ数日間ホテルに滞在している間、季節の変化を、いや、自然さえも感じなかった。朝起きて、シャワーを浴び、オイルプリングをしながらヨガのポーズをし、白湯を飲むという一連の流れを行なっても何か新しい1日を迎える喜びのようなものが薄かったのは、そこに自然の伊吹のようなものを感じなかったからだろう。どんなに整った部屋でも、快適なスパがあっても、1日の中で変化する自然の呼吸に身をまかせる心地良さには敵わない。以前に比べると出先でも随分と思考と感情の状態を整えられるようになったとは思うけれど、やはり今のところハーグの家以上の環境はないと思ってしまう。それが今の自分の限界なのかもしれない。もっとゆったりと、そこにある環境に溶け込めるようになったらこの感覚も変わっていくのだろうか。ひとまずはまたここで、静かな、変わりばえのしない、しかし、ダイナミックに細胞が踊るような時間を過ごしていきたい。2019.9.17 Tue 20:07 Den Haag