324. やることが頭をめぐる朝

今日もいくつもの白い線が空に描かれている。動的な絵画。そんな言葉が思い浮かんだ。明日の今頃、私もちょうどあの線の1つになっているだろう。中庭のガーデンハウスの上には、脚の先と胸元が白い黒猫が丸まって、キョロキョロと周囲を見回している。薄黄色のお月さまのような目がこちらを向いた。カモメの声が聞こえてくる。

ゆっくりと、感覚に心を向け、感覚を漂わせていたいが、今日やるべきことが、頭の中にふわふわ浮かんでいる。一旦それを書き出し、取り組み、そして、改めて日記に向き合いたい。今日進めたいのはまずは明日の出発に向けた支度だ。明日から一週間、スイスに滞在する。いつものように静かに暮らすように過ごすので特別なものはいらないが、滞在期間中の天気と気温の予報を確認し、洋服を選びたい。あとは、普段摂っているオーガニックパウダーやお茶などを小分け用の小さなパックに詰める。オイルも持って行きたいが、前回イギリスに行った帰りにオイルを入れた容器の蓋が空いて、容器を入れていたビニールの袋が油まみれになってしまったので、今回はどうやって持っていくかの検討が必要だ。持っていくとしたら容器をラップで包むなどの工夫が必要だろう。あと確認すべきは、明日の朝の交通手段だ。明日は6:55の飛行機に乗る。先日調べたところ、スキポール空港着の早朝の電車は1時間に1本しかなく、6時着の1つ前は5時着となる。スイスはEUではないし、シュンゲンエリアではなくパスポートコントロールを通る必要があるか?と思っていたが、今見て見ると、シュンゲンエリアに含まれている。ということは、6 時に空港についても間に合うだろうか。しかし、早朝便に乗ろうとする人々でセキュリティチェックが混み合っている可能性がある。オランダの電車は遅延やキャンセルが発生することもあるため出発時刻まで1時間を切っての到着予定というのはやはり危険だろう。だが、5時着の電車に乗ろうとすると、家からハーグの大きな駅までの交通機関も少なく、3時半頃には家を出なければならなくなる。改めて、交通機関と手段を確認しておきたい。支度以外にも、今日は、日記の編集などいくつか取り組みたいことがある。やることに取り組んでいたら一日が終わるかもしれない。そうだ、まず、洗濯をしたいのだった。掃除もしておきたい。全体を見回しつつ、目の前のこと1つ1つに向き合っていきたい。2019.8.31 Sat 8:10 Den Haag

325. スイスへの旅立ちに向けて

旅の支度と掃除、洗濯、昨日の日記の編集とウェブサイトへのアップを終えた。ルーティンにしていることややるべきことを終えると、心の足が地に着いた。家の中に掃除機をかけている途中、旅の支度は、客人を迎えるときの支度と似ていると思った。荷物を片付け、家の中を整える。旅から戻ってくる自分という客人を迎え入れるための支度なのかもしれない。確かにいつも、旅から帰ってくると整然とした部屋は何だかとても心地がいい。ほっとする感じももちろんあるが、「ここで新しい生活を始めるぞ」という気持ちになる。いつの頃からか、私は、「旅から帰ってくる自分が、もう旅に出た時の自分ではない」と気づいていたのかもしれない。

そう思うと、眠りにつくときも、できるだけ家の中を整えて置きたいという気がしてくる。夕方以降に使ったものやグラス・お湯のみなどはついつい出しっぱなしにしてしまうことも多いが、朝目覚めたときにその日の新しい自分がいるとすると、目を開けたときに見える世界、感じる空気はすっと通りが良いほうがいい。オフィスや店舗など、物理的に自分が離れる場所は一日の最後に片付けをしてそこを離れることが日課になってきたように思うが、家というのはなかなかそうはいかない。しかし、心がけというのは大切だし、日記を書くことのように、続けていれば日課になり、やらないと気持ちが悪いくらいになってくる。日々の積み重ねが人生になる。たくさんのことに気を配り、それらを整えようとすると時間も手間もかかってしまうので、手にするものはできるだけ少なく、清々しい生活を送っていきたい。

旅の支度と掃除を終えた後には、明日の朝のスキポール空港までの交通手段を確認した。搭乗時刻は6:25。とすると6:00に空港に到着する電車に乗るとかなりギリギリになってしまう。その前の電車は5:00に到着する。これだと家を出るのが1時間早まり、3:10頃には家を出なければならない。オランダの航空会社であるKLMだと、搭乗ゲートが比較的建物の入り口に近いところにあり、セキュリティチェックのレーンも多いので、人が少なければ25分あれば駅から搭乗ゲートまでたどり着けるかもしれない。念の為、明日の7:00台に離陸する飛行機を確認すると、両手では数え切れないほどの予定が出てきた。この様子だと、6:00すぎにセキュリティチェックは混み合うだろう。人が並ぶ列で時間を気にしてやきもきするよりは、早く起きる方が安心だ。そうなると、4:21にハーグの大きな駅を出発することになるが、今度はその時刻に駅に到着するのにちょうどいい自宅周辺からのバスやトラムがない。ハーグにはタクシーもほとんど走っておらず、調べても配車予約ができそうにないことが分かる。こうなったら自転車の荷台にスーツケースを乗せていくかと、試してみるも、残念ながらそれも難しかった。駅に向かうバスが深夜に停まる停留所までは歩いて約20分。バスに乗るのは1駅で約3分間。そして、電車が来るまでの待ち時間が約40分。歩いて駅まで行くと約50分…。何とも悩ましい。しかし、昼間の散歩ならともかく、深夜にスーツケースを転がしての50分は辛いだろう。そんなことを考え、結局、3:10頃に家を出て、駅までバスに乗り、そこからスキポール空港に5:00に到着する電車に乗ることにした。となると、朝起きるのは2:30。シャワーは寝る前に浴びて、持ち物は全てスーツケースに詰めておいた状態で寝るのがいいだろう。遅くとも21時にはベッドに入り、早く眠りにつきたい。

そのためには今日、ある程度脳と身体を使う活動をしておくのが望ましいだろう。日記の編集や、いくつかの書き物、考え事などをする予定なのでちょうどいい。飛行機に乗るのは、7月のはじめにロンドンに行って以来、ちょうど2ヶ月ぶりになる。ジュネーブ空港は、確か去年の8月にフランス人の友人の実家に遊びに行ったときに訪れて以来だ。ドイツに住んでいたときに、スイスとの国境近くの街に行ったことはあったが、スイスにしっかりと滞在するのはこれが初めてになる。そういえば、スイスの国境近く、そしてフランスに行ったときに見たアルプスの山々は印象的だった。この1年、山のないオランダの景色を見慣れているので、そのインパクトはさらに大きいかもしれない。日本にいたときには見たことがなかったようなスケールの連なる山脈。滞在先からどのような景色が見えるのか。想像する山々のように、楽しみな気持ちも大きくなってきた。2019.8.31 Sat 10:52 Den Haag

326. 日記の編集をしたものの

ベランダへの開け放った窓の向こう、中庭の空間に、先ほどから音楽が響いている。中央アジア系の音楽かと思っていたが、今は、耳慣れた少し古いポップスのような歌だ。今日のハーグは天気がいい。体感気温は30度近くまで上がりそうだ。一度くらいは外に出ようかと迷っている。

先ほど、過去の日記の編集を終えてPDFに変換しようとしたところで、これまで既に編集を終え、ウェブサイトにアップしている220から241の部分の次の分ではなく、さらに20番号が進んだところからの分の編集を行っていたことに気づいた。本来、241から260までのものを次にアップしたかったのだが、なぜだかそれより先に261から280までのものの編集を進めていたのだ。編集は今日1日で行ったのではなく、数日に分けてこれまで行ってきていたが、スタートするときに何か勘違いをしてしまったようだ。PDFに変換したものをウェブサイトにアップしたところで「完了!」という実感が湧くのだが、それができずになんとも中途半場というか、もどかしいような気持ちでいる。既に編集が終わったところを先にアップするという手もあるが、それはそれで気持ちが悪い。今日は一旦、進めていきたい他の作業に入り、時間があれば今日、なければ明日空港での待ち時間で飛ばした部分の編集を進めることにする。

今日は、家にあるなまものを食べ切っておきたい。今残っているのはバナナが一本に小さなじゃがいもが2つ、レタスのような葉物が少し、小さなビーツが1つに豆腐が半パックだ。今しがた焼いたバナナを食べ、おなかは落ち着いているので、今日の残りの食事はいまあるものを食べるくらいでちょうどいいだろう。いつも食べているスーパーフードや飲み物に入れているパウダーを明日からの旅に持っていくために小さなパックに詰めていったところ、瓶に入っているカカオニブがちょうどなくなった。今日のうちに買っておけば帰ってきた後すぐに使うことができるが、カカオニブはいつもバナナと一緒に摂っているので、帰ってきて買い物にいくときに買っても遅くはない。

そうすると今日はわざわざ外に出る必要はないが、この良いお天気の中、少しでも外に出て、上機嫌な人たちの笑顔を見たいという気もしている。今日のうちにゴミを捨てておけば明日の朝ゴミを持って出なくてよくなるので、一本残っているバナナを食べたら、生ゴミとそれ以外のゴミをまとめて捨てに行くついでに散歩でもしようか。やりたいことはたくさんある。これから取り組みたい2つのことに集中して取り組み、15時すぎには外に出られたらと思う。2019.8.31 Sat 12:29 Den Haag